6.3. スポイト (カラーピッカー)

図14.180 ツールボックス上のスポイトツールアイコン

ツールボックス上の「スポイト」ツールアイコン

スポイトツール (カラーピッカー、 点眼器、 ピペットとも呼ばれる) は画面上にあるあらゆる画像から色を採るのに使えます。 画像上のどこかでクリックすれば、 描画色をクリックした位置の色で置き換えます。 既定の場合は活性レイヤーからのみ採色しますが、 見えている色で オプションを有効にすればすべてのレイヤーの合成色を採るので、 画像の見たままの色が得られます。 したがって 可視レイヤーの色だけが使われます。 画像をクリックしたときにはスポイト情報ウィンドウが開きます。

6.3.1. 呼び出し方

このツールを起用する方法はつぎのいずれかです。

  • 画像ウィンドウのメニューより ツールスポイト

  • ツールボックスのツールアイコン

  • キーボードショートカット O

  • 描画ツール 使用中の Ctrl キー。 しかしこの方法ではスポイト情報ウィンドウは開きませんし、 このキーを放すともとの描画ツールに戻ります。 それでも同様の情報を得たいときは ピクセル情報 ダイアログをあわせて利用してください。

6.3.2. キー修飾 (初期設定)

Ctrl

スポイトモードが 描画色に設定 のとき Ctrl キーを押せば、 モードは 背景色に設定 に切り替わります。 逆に 背景色に設定 のモードのときに Ctrl キーを押せば 描画色に設定 のモードに切り替わります。 スポイトモードが スポイト情報のみ の場合はキー修飾による変化はありません。

Shift

このキーを押しながら画像をクリックすると、 スポイト情報ウィンドウが無ければ開かれます。

[注記] 注記

ピクセル情報 ダイアログを使えば恒常的に同様な情報を得られます。 ただし開いた直後は初期設定で 見えている色で 採色するようになっているのでご注意ください。

6.3.3. オプション

図14.181 スポイトツールのツールオプション

「スポイト」ツールのツールオプション

一般的にはこのツールを起用すると、 そのツールオプションがツールボックスの下に繋げられたウィンドウ上に現れます。 そのようなウィンドウが見あたらないときは、 画像ウィンドウのメニューより ウィンドウドッキング可能なダイアログツールオプション と辿れば今使っているツールのツールオプションウィンドウが開きます。

見えている色で

見えている色で のチェックボックスにチェックが入っている場合はすべての可視レイヤーの合成色が採られます。 用語集にも 見えている色で の説明があります。

[注記] どうして予想外の色が拾われてしまうの?

見たままの色を拾いたいときは見えている色でオプションを有効にしてください。 無効の場合は現在活性化しているレイヤーのみから採色されます。 レイヤーの画素にも色があるので、 たとえそこがまったく透明であっても、 その下に見えているレイヤーの色とは関わりなしに色の情報が現れます。 レイヤーの領域外は便宜的に透けて見えない黒が示されます。

色の平均を取る

半径 スライダーは最終的に得られる平均的な色を算定するのに必要な正方形の領域の大きさを定めます。 クリックしている短い時間にマウスポインターの姿がその大きさの正方形に変化します。

スポイトモード
スポイト情報のみ

選択した画素の色が情報ダイアログで表示されますが、 それ以外には何もしません。

描画色に設定

ツールボックスの色標識にも示されている描画色には、 このツールでクリックした画素の色が入ります。

背景色に設定

ツールボックスの色標識にも示されている背景色には、 このツールでクリックした画素の色が入ります。

パレットに追加

このオプションを選ぶと、 採られた色は色パレットに送られます。 パレットエディター もご覧ください。

情報ウィンドウを使用

このオプションが有効ならばクリックと同時に自動的に情報ウィンドウが開かれます。 Shift キーを押している間はこの指定が一時的に反転します。

図14.182 スポイト情報ウィンドウ

スポイト情報ウィンドウ